企業が求めるリードマネジメントとは?あなたのマネジメントスタイルは?

組織全員で課題を解決しなければならないのに、部下や周辺のメンバーは言われた事しかやらない…なんて出来ない奴らなんだ…って思った事ってありませんか?
実は、そんな環境になっている原因の一つには、あなたや上層部のマネジメントスタイルに原因がある可能性があります。
企業が求めているマネジメントスタイルとあなたやあなたの周辺の人達のマネジメントスタイルについて客観的に診断してみませんか?
企業が求めるマネジメントスタイルに変えるだけで、組織力の向上やそれに伴う大きな成果が得られる事でしょう。
もくじ
1.マネジメントスタイルとは
2.ボスマネジメントとは
3.リードマネジメントとは
4.求められるのはリードマネジメント
5.すぬつくの経験
6.まとめ
もくじ
マネジメントスタイルとは
マネジメントのスタイルにおいて、ボスマネジメントとリードマネジメントの二通りのスタイルがあります。
この二つのマネジメントスタイルには大きな違いがあります。
ボスマネジメントでは、恐れと報酬によって仕事を進めようと試みますが、リードマネジメントでは、職場での支援的人間関係を核にして仕事を進めていきます。
ボスマネジメントとは

ボスマネジメントには二通りの意味がある
ボスマネジメントの一つ目の意味
1つ目の「ボスマネジメント」とは、ボスをマネジメントすること、つまり組織における一般的なマネジメントの概念とは逆に、部下が仕事の目的を達成するために上司を動かす、という考え方を表現するものです。
ボスマネジメントの二つ目の意味
2つ目の「ボスマネジメント」とは、恐れと報酬によって仕事を進めようと試みるという考え方を表現するものです。 本記事では、2つ目の「ボスマネジメント」を取り上げます。
ボスマネジメントは、「人をコントロールできる」という発想のマネジメントです。よって、部下や組織を統制する事が必要な場面では効果を発揮します。しかし、統制は創造性を抑制するので、クリエイティビティを必要とする場面には、向いていないと言う特徴があります。
ウィリアム・グラッサー 博士
ボスマネジメント診断チェック
さて、ボスマネジメントとは何となくイメージ出来たはずです。では、具体的にあなたやあなたの上司、先輩が「ボスマネジメント」の傾向が多いか確認してみましょう。
以下の「ボスマネジメント」診断チェックを実施してみて、半数以上が該当すれば「ボスマネジメント」の傾向が強い、3/4以上該当するならば「ボスマネジメント」を実施していると言っても良いでしょう。
ボスマネジメント診断チェック
・「権限」に頼る
・部下を変えようとする
・恐れを生み出す
・強制、罰、報酬を利用する
・ミスの責任を取らせる事に終始する
・誰が悪かったか犯人捜しをする
・部下や他人が問題を起こすと考えている
・自分が正しいと考えている
・部下の意見を求めず一方的な指示をする
・作業レベルの指示を与える
・良い行動をする様に駆り立てる
・相手の願望や欲求に配慮しない
・人は外側から動機づけられると信じている
ボスマネジメントの弊害
・ボスマネージャーは自分中心の考え方により、部下や周辺に対して、一方的に行動を強制しますが、このような強い外的コントロールの行為は、部下や周辺の欲求を阻害し、不必要な恐れを生み、人間関係を悪化させてします。
・ボスマネジメントの基では、上司と部下の間で上質な人間関係、信頼関係が構築されにくかったり、破壊されたりして、敵対関係が生まれ易くなります。
・部下や周辺からみれば、黙ってボスの命令を聞いておけば良いので、言われていない事はやらない、言われた最低限度の事しかしなくなります。結果、部下や周辺の仕事の質が低くなります。 また、常に上司の意向を気にするヒラメ型部下や、イエスマンの部下を増える。
リードマネジメントとは

「リードマネジメント」とは「人は欲求によって内側から動機付けられる」という発想で、部下の欲求に配慮しながらマネジメントする方法です。
具体的には、自分の意見を一方的に押し付けるのではなく、相手の話しをしっかり聴いたり、相手に権限を委譲することで、欲求を満たすように関わります。
リードマネジメントの効果
この様な接し方で部下や周囲は自由に発想し発言するようになり、創造性を生む土壌が出来ます。それによって、自発的に行動する様になります。
リードマネジメント診断チェック
以下の「リードマネジメント」診断チェックを実施してみて、半数以上が該当すれば「リードマネジメント」の傾向が強い、3/4以上該当するならば「リードマネジメント」を実施していると言っても良いでしょう。
リードマネジメント診断チェック
・「協力」を頼みとする
・システムを変え、改善しようとする
・確信を生み出し、恐れを排除する
・仕事が本来持っている価値を利用する
・ミスを防ぐ方法を調べる
・何が悪かったかシステム(仕組み)を探る
・問題はシステム(仕組み)が作り出していると考える
・メンバーは自分より知っていると考える
・部下の意見を推奨し考える機会を提供する
・ビジョン(目的・目標)と情報を与える
・良い行動を選択出来る様に支援する
・相手の願望や欲求に関心がある
・人は内側から動機づけられていると信じている
求められるマネジメントスタイルとは

求められるのはリードマネジメント
今後の企業に求められるマネジメントスタイルは、「リードマネジメント」です。リードマネジメントをする様になると、部下や周辺、そしてその組織に「心理的安全性」が確保され個々人の能力が最大限に発揮されます。
ただし、「ボスマネジメント」「リードマネジメント」診断をした結果、大多数の方は「ボスマネジメント」だったのではないでしょうか?
大丈夫です。これからでも遅くありません。「ボスマネジメント」から「リードマネジメント」スタイルに変える為には、先ず「直ぐに止めたい7つの習慣」と「身につけたい7つの習慣」を実践してください。これをマスターする事で8割は「リードマネジメント」の土壌が出来たと言っても過言ではありません。
直ぐに止めたい7つの習慣
直ぐに止めたい7つの習慣
1.批判する
2.責める
3.文句を言う
4.ガミガミ言う
5.脅す
6.罰を与える
7.褒美で釣る
身につけたい7つの習慣
身につけたい7つの習慣
1.支援する
2.勇気づける
3.傾聴する
4.受容する
5.信頼する
6.尊敬する
7.違いを交渉する
組織の可能性を引き出す要素
「リードマネジメント」の土壌が出来たら次のステップとして、組織の可能性を引き出す要素を意識して部下や周辺と関わりましょう。
組織の可能性を引き出し成果を出す要素
1.支援的な人間関係を作り上げる
2.事実を話し合う
3.部下や関係者に自分の仕事を評価して貰う
4.改善計画を取り決める
5.しっかりとした決意を取り付ける
6.言い訳を受け入れず、仕事の話を進める
7.罰したり、批判したりせず、責任を自覚して貰う
8.簡単に部下の事をあきらめない
すぬつくの経験
すぬつくの隣の課の管理職のマネジメントスタイルは典型的な「ボスマネジメント」です。
「ボスマネジメント」スタイルで管理していると、本当に職場のメンバーはビクビクし、自発的な行動は全くしない様になります。周りから見るとかなり雰囲気の悪い職場に見えます。結果、うつ病の発症や退職等色々な影響にまで発展してしまっています。
一方、リードマネジメントをする様になると、部下や周辺に「心理的安全性」が確保される為、仕事上の悩みや相談を自然とする様になり、お互い助け合ったり、知恵を出し合う様になります。周りから見ると雰囲気の良い職場に見えます。
職場の雰囲気を見るだけで、ある程度その職場の管理職のマネジメントスタイルがボスマネジメントなのか、リードマネジメントなのかは容易に分かります。
まとめ
今後の企業に求められるマネジメントスタイルは、「リードマネジメント」です。リードマネジメントをする様になると、部下や周辺、そしてその組織に「心理的安全性」が確保され個々人の能力が最大限に発揮されるからです。
そして、個々人の能力が最大限に発揮されると言う事は、その組織、会社を強くする事に直結するからです。
また、これから管理監督者、管理職を目指している人達にも必読です。現状の管理監督者や管理職の方々は、本記事で紹介する「ボスマネジメント」型のマネジメントをしている方々が大多数です。直ぐに「リードマネジメント」を習得して現状の管理監督者や管理職を一気に抜き去る事も可能です。